この記事でわかること
- LINDY製Thunderbolt 4 ケーブルが問題なく動作するのか検証
- SSDへの伝送速度やドッキングステーションの動作で動作検証
こんにちは!じゃが畑のじゃが(@jaga_farm)です。
ぼくは普段Caldigit TS4というThunderbolt 4対応の最強ドッキングステーションを使っています。ドッキングステーションとしての動作は何も問題ないのですが、1点だけ不満があり付属のThunderbolt 4ケーブルが0.8mしかありません。
0.8mって意外と短くCaldigit TS4からかなり近い場所にしか、ホストPCであるMacBook Proを設置できないんですよね。Thunderbolt 4ケーブルって高価で特に2mとなると価格は10,000円近くします。
そんなときLINDYより自社開発しているThunderbolt 4ケーブルを試してみないかとお話いただいたため、Caldigit TS4の動作に問題ないのか見ていただいている方の選択肢が増えればと検証していきます。
Thunderbolt 4ケーブルって意外と選択肢少ないんだよね。確かなメーカーから購入したいけど、情報が少ないから困ります
それではThunderbolt 4 ケーブルの長さに困ったときはこれ | LINDY Thunderbolt 4 2mレビューを書いていきます。
LINDY Thunderbolt 4 ケーブル レビュー
それではLINDY Thunderbolt 4ケーブルを実際に使っていきます。今回はラインナップされている1m / 2mのケーブルをそれぞれ提供いただきました。
そもそもLINDYとは?
LINDY社ってなかなか国内では名前を聞かないメーカーですよね。ドイツに本社があるLINDY社はコンピュータ、オーディオビジュアル製品、およびネットワーク機器の接続に関連する広範囲の高品質なケーブル、アダプタ、および周辺機器を提供する国際的な会社です。
1928年にドイツで創業しもうすぐ100年にも届く歴史のある会社となっています。
ヨーロッパを中心とした事業展開でアメリカやオーストラリアなど14カ国に展開しています。一般向けだけでなく企業向けの製品を多く取り扱っています。
ドイツから立ち上がった歴史のある会社なんだね。公式HP見たら企業向けのケーブルが大量にラインナップされていました。
Thunderbolt 4ケーブルの実力は!?
今回LINDYより1mと2mのThunderbolt 4 ケーブルをいただきました。Thunderbolt 4自体が最大2mまでの規格なので長さに応じて違いがあるのか検証してみました。
LINDY社の1m / 2m Thunderbolt 4 ケーブルとCaldigit TS4に付属してきた0.8m Thunderbolt 4ケーブルでそれぞれ比較しています。
Thunderbolt 4 | |
---|---|
転送速度 | 最大40Gbps |
映像出力 | 4K × 2 8K × 1 |
PCIeデータ転送 | 最大32Gbps |
充電 | 100W対応 |
互換性 | Thunderbolt 3 USB4 USB3 USB2 |
Thunderbolt 4はIntel社で開発された規格で上記の明確な基準が定義されています。USB規格が乱立するなかThunderboltは比較的わかりやすい仕様となっているのが特徴です。
給電
100W照明のCOLBOR CL100Xで検証してみました。100%での点灯で約100W必要とします。
LINDY 1m | LINDY 2m | Caldigit TS4付属 0.8m | |
---|---|---|---|
100W給電 | 100W | 100W | 100W |
どのケーブルも100W給電は問題なく可能でした。仕様外なので特に問題はありませんが、USB PD EPR(140W給電)規格に対応している充電器ポートで使うとLINDY Thunderbolt 4 2mのみ使用不可だったので、充電のためのICチップ eMarkerに違いがあるのかもしれません。
Thunderbolt 4 はUSB PD(100W給電)に対応していればOKなのでどれも仕様を満たしていると言えます。
映像出力
映像出力はDELL U3223QEで4K 60Hz表示に対応しているか検証してみました。MacBook Proとそれぞれのケーブルを接続しています。
LINDY 1m | LINDY 2m | Caldigit TS4付属 0.8m | |
---|---|---|---|
映像出力 | 4K 60Hz | 4K 60Hz | 4K 60Hz |
それぞれのケーブルが4K 60Hzの映像出力に対応しており、動作は全く問題ありませんでした。
データ転送速度(SSD)
LINDY 1m | LINDY 2m | Caldigit TS4付属 0.8m | SSD純正ケーブル (参考) | |
---|---|---|---|---|
SSD転送速度 (書き込み・読み込み) | 762.8Mbps 796.2Mbps | 805.6Mbps 795.6Mbps | 754.4Mbps 797.9Mbps | 781.3Mbps 796.0Mbps |
純正ケーブルとも比較してみましたが、全く遜色ない結果に。少しばらつきがあるのは測定誤差でしょう。
規格上40Gbpsの伝送速度があるため、1Gbpsくらいへっちゃらなようです。
給電・映像出力・データ転送速度などそれぞれ検証してみましたが、それぞれ問題なく動作していました。Thunderbolt 4規格で最長の2mであっても1mとほぼ同様に動作していたため、非常に安心して使うことができますね。
2mのThunderbolt 4ケーブルがあればどんなところにでも設置可能
ぼくがデスクで使っているドッキングステーション Caldigit TS4の付属Thunderbolt 4 ケーブルは0.8mとなっています。そのため「デスク上で自由な場所にMacBookを設置」とはならずケーブルの長さからかなり制約があります。
もう少しケーブルが長ければと思ったことは多々。どうしてもケーブル長がネックになるシーンがありました。
しかしThunderbolt 4 ケーブルが2mあれば設置場所は自由。デスク幅180cmありますが、端から端まで届きます。
ぼくは別のデスクやIKEAのワゴン(トロッテン)を組み合わせてL字にしているため、さらにはなれば場所にでもMacBookを置けます。余長の処理をキレイにしないと配線が乱雑になり気になりますが、そこさえ済めば快適そのものです。
2mあればデスク上からMacBookを消すことも容易。
視界に入らないところに置けばデスク上はすごくスッキリです。
1mのケーブル長も試してみた | 0.8mとは違う??
今回2mのThunderbolt 4 ケーブルといっしょに1mのThunderbolt 4 ケーブルも提供いただいています。0.8mと1mのThunderbolt 4 ケーブルで使い勝手が異なるのか検証してみました。
現状の0.8m Thunderbolt 4 ケーブルを使っている様子です。かろうじてMacBookのディスプレイが開けるくらい。これ以上の余長は一切ありません。
20cm増えた1mとなると、MacBookを大きく引き出すことができます。さらにはPCスタンドの上に載せることもでき、たった20cm増でできることが大きく広がったなという印象です。
1mあれば可能性はかなり広がるね。
LINDYのUSB4ケーブルも普通に使える
Thunderbolt 4 | USB4 | |
---|---|---|
転送速度 | 最大40Gbps | 最大40Gbps ただし20Gbpsのものもあり |
映像出力 | 4K × 2 8K × 1 | 対応 明確な条件なし |
PCIeデータ転送 | 最大32Gbps | – |
充電 | 100W対応 | 最大240W 明確な条件なし |
互換性 | Thunderbolt 3 USB4 USB3 USB2 | 明確な条件なし |
上記の表の通りThunderbolt 4は明確な基準が決まっており、厳格な要件と一貫したパフォーマンスを提供してくれます。Thunderbolt 4自体はIntelが開発した規格です。
それに対してUSB4はより幅広い互換性を目指しており、要件が明確に定まっていない事が多いです。USBプロモーターグループによって開発された規格となっています。
USB4は厳格な要件は定義されていませんが、Thunderbolt 4とはニアリーな部分がありLINDYのUSB4ケーブルも下記の仕様となっています。
- USB4 Gen3×2
- 40Gbpsの転送速度
- 8K@30Hzまでの映像出力
- 100W給電対応
- Thunderbolt 3までの互換性あり
Thunderbolt 4ほど厳格ではありませんが1つの端末を接続するためのケーブルとしては十分すぎるスペックとなっています。
実際前述のThunderbolt 4検証時にこのUSB4ケーブルの能力も検証しましたが、給電・映像出力・データ転送ともにThunderbolt 4に全く引けを取りませんでした。
LINDYのUSB4ケーブルは周辺機器接続の便利な高性能ケーブルとして大いに活躍してくれそうです。
USB4を1本でも持っていれば何にでも使えて便利だよ!
LINDY Thunderbolt 4 ケーブル の気になった点
それではLINDY Thunderbolt 4 ケーブルを使ってみて気になった点をまとめていきます。
メーカー認知度が日本だと低く購入時心配
LINDYはドイツ創業のヨーロッパを中心に事業展開している企業なので、日本での認知度は低いです。そのため購入時に大丈夫?と考えるのは至極当然なことです。
今回レビューしたThunderbolt 4 ケーブルやUSB4ケーブルは、ぼくの環境だと何も問題なく動作しました。そのため使用にあたっては全く問題ないでしょう。
あとは保証について触れておきます。保証期間は1年間。納品書必須という条件はあるものの初期不良等は問題なく対応してくれる期間です。
価格が高い
価格 | |
31120 1m パッシブ Thunderbolt 4 Intel認証取得 ケーブル | ¥6,038 |
31121 2m アクティブ Thunderbolt 4 Intel認証取得ケーブル | ¥8,883 |
36947 0.8m ANTHRA LINE USB4 Gen3x2 Type-Cケーブル+内蔵PDスマートチップ | ¥6,084 |
- 価格は執筆時(2024年3月)のものです
今回LINDYのレビューした3種のケーブル価格は上記のとおりです。高品質なケーブルで取り回しも非常に良いケーブル長でしたが、やはり高い。
他メーカーのThunderbolt 4 ケーブルなどと同価格帯となるため、価格から考えたら懸念する人も多いかと思います。ただ今回ぼくの環境では問題なく使えたという結果からして有名メーカーのケーブルより安いタイミングがあれば導入は十分ありだと思います。
まとめ
LINDYのThunderbolt 4 ケーブルとUSB4ケーブルをレビューしてみました。
結果としてThunderbolt 4もUSB4ケーブルも問題なく使うことができました。
ぼくと同じくCaldigit TS4に付属している0.8mのThunderbolt 4 ケーブルが短く困っている人はLINDY社のThunderbolt 4 ケーブルも選択肢に入れてよいのではないでしょうか。購入時に他メーカーより安価であれば充分選択肢に入れてよいかと思います。
Thunderbolt 4 ケーブルが少し長くなることでMacBookの置き場所が自由自在。今まで取り回しに困っていたのが嘘のようです。
最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた〜!
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