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MT — Mosh Terminal リリース | 買い切り¥2,000でiPhone・iPadが本格ターミナルに変わる

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この記事でわかること

  • 自作iOSターミナルアプリ「MT — Mosh Terminal」の特徴と使用感
  • Moshプロトコルを独自にRustでゼロから実装した技術的こだわり
  • iPhone・iPadでClaude CodeなどのAIエージェントを動かすリアルな体験

こんにちは。ガジェットブロガーのじゃが(@jaga_farm)です。

外出先でサーバーの状態をちょっと確認したい、Claude Codeの進捗を見たい…iPhoneやiPadからSSH接続する機会って意外と多くありませんか?

ぼくもまさにそのひとりで、これまでいくつものiOSターミナルアプリを試してきました。課金もしました。ただ、どれも自分にしっくりこなかったんです。サブスクリプションが前提だったり、日本語IMEがまともに動かなかったり、iPadでtmuxの並列化がいちいち面倒だったり。

「だったら自分で作ろう」。そうして生まれたのが「MT — Mosh Terminal」です。開発期間は約1ヶ月半超。半月で形にはなりましたが、そこからのバグ取りとUXの追い込みが本当に大変でした。正直もうやりたくないw

今回は開発者であるぼく自身が、このアプリに詰め込んだこだわりを紹介していきます。

MT — Mosh Terminalの主な特徴
  • 独自Mosh実装:ゼロから書いた独自プロトコル。通常のmosh-serverと完全互換
  • 買い切り¥2,000:サブスクリプション不要で永続利用
  • 日本語IME完全対応:変換候補の崩れなし。キーボード自動検出
  • アプリ内並列化:タブ数の上限なし。自由分割、ズーム、横スワイプ切り替え
  • tmux深い統合:15種のワンタップアクション、日本語入力との干渉防止
  • libghostty搭載:Metal GPUレンダリングで滑らかな描画

それではぼくが開発したMT — Mosh Terminalを紹介していきます。

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MT — Mosh Terminal App - App Store Download MT — Mosh Terminal by Jaga Studio on the App Store. See screenshots, ratings and reviews, user tips, and more apps like MT — Mosh Terminal.
目次

MT — Mosh Terminalのレビュー

項目仕様
アプリ名MT — Mosh Terminal
対応デバイスiPhone / iPad / iPad mini
価格¥2,000(買い切り)
接続方式SSH / Mosh(独自実装)
ターミナルエンジンlibghostty(Metal GPUレンダリング)
日本語入力IME完全対応(JISキーボード対応)
並列タブ上限なし(自由分割 + ズーム)
tmux統合15種ワンタップアクション / 複数セッション同時管理
外部キーボードMagic Keyboard / JIS / Bluetooth対応(⌘ショートカット搭載)
カラーテーマ8種内蔵(Tokyo Night, Dracula, Catppuccin等)+ カスタム
スクロールバック最大100,000行
認証方式パスワード / 公開鍵(RSA, Ed25519等)/ SSHエージェント
MT — Mosh Terminalのスペック

Mosh対応 — 移動中でもセッションが切れない安心感

MTを語る上で一番伝えたいのがMosh対応です。ただ「Moshに対応しています」で終わる話ではありません。

まずMosh(Mobile Shell)について簡単に説明します。通常のSSHは「電話」のようなものです。回線が途切れたら通話終了、もう一度かけ直すしかありません。一方Moshは「手紙のやりとり」に近い仕組みです。UDPというプロトコルでデータを送り合い、たとえ途中で何通か届かなくても、次の手紙が届けば最新の状態がわかる。Wi-Fiからモバイル回線に切り替わっても、地下に入って一時的に圏外になっても、電波が戻れば何事もなかったかのようにセッションが復帰します。外出中スマホでターミナルを使うなら、Moshは必須の技術です。

そのMoshを、MTではRustでゼロから独自実装しています。一般的なアプリは既存のmosh-clientをそのまま組み込んでいますが、MTでは通信プロトコル(SSP:State Synchronization Protocol)を一から書き起こしました。通常のmosh-serverとの互換性を保ちつつ、暗号化にはセキュアなAES-128-OCB3を採用しています。

特にこだわったのがネットワーク復帰の粘り強さです。「不安定な状態からどれだけ早く復帰できるか」「ユーザーは何秒待てるか」「どの程度の体験なら許容できるか」——モバイルならではの課題を一つひとつ潰していきました。接続が途切れても、粘り強くリトライを続けて自動復帰を試みます。回線の遅延もリアルタイムで計測し、その時の通信品質に応じてスクロール速度などを自動調整する仕組みも入れています。

実際に電車の中、地下、Wi-Fi→モバイル回線の切り替わりなど、いろいろな環境で試しました。SSHではすぐ切れてしまうような環境でも、Moshは粘り強く粘ってくれます。もちろん電波環境によっては切れることもあります。その時はもう一度開き直してください。

じゃが

Moshクライアントをゼロから自作しているターミナルアプリは他にありません。ここが一番のこだわりです!

アプリ内並列化 — タブ数の上限なし、指スワイプで瞬時に切り替え

個人的に一番こだわったのが並列化です。

最近、Claude CodeやCodexなどのAIエージェントをターミナルで複数立ち上げて、それぞれに別のタスクをこなさせる——そんな使い方をしている人も多いのではないでしょうか。パソコンでしかできないと思いがちですが、MTならiPadでも同じことができます。

MTのタブ数に上限はありません。2タブでも10タブでも、必要な分だけ開けます。iPadでは画面を縦にも横にも自由に分割でき、何タブでも並べて表示できます。一画面に集中したい時はズームイン、全体を見渡したい時はズームアウト。タブの入れ替えも自在です。

iPhone側では横スワイプでタブを瞬時に切り替えられるようにしました。ぼく自身、外出先で5つくらいtmuxセッションを並列で動かしていることがあるのですが、指でサッとスワイプするだけで切り替わるこの体験はかなり気持ちいい。

iPadではセッションタブバーが画面上部に表示され、⌘キーを押し続けると⌘1〜⌘9のバッジが出ます。キーボードから直接タブを切り替えられるので、マウスやトラックパッドに手を伸ばす必要がありません。設定でオン・オフの切り替えもできます。

tmux統合 — 15種のワンタップアクション

tmuxとは、ターミナルの画面を分割したり、複数のセッションを管理したりするツールです。サーバー上で動いているので、接続が切れてもtmuxのセッションは生き続ける。エンジニアにとっては必須のツールですが、操作にはプレフィックスキーと呼ばれる特殊なキーの組み合わせが必要です。

これがモバイルだと面倒なんです。Ctrl+Bを押してから分割コマンドを打って…画面の小さいiPhoneでこれをやるのは正直つらい。

MTではtmuxの操作を15種のアクションとして定義し、全てワンタップで実行できるようにしました。デタッチ、新規ウィンドウ、縦分割・横分割、パネル切り替え、ズーム、コピーモード、セッション一覧…プレフィックスを意識する必要がありません。

日本語入力中にうっかりtmux操作が暴発しないよう、入力状態を管理して干渉を防いでいます。変換中にプレフィックスキーだけ飛んでしまう、なんてことが起きない設計です。

さらに、tmuxセッションを複数同時に起動して横スワイプで行き来する使い方もできます。iPhoneでは「1つのtmuxに1つのタスク」が基本なので、この運用がかなり快適。プレフィックスキーのカスタマイズはもちろん、サーバー側の.tmux.confから自動インポートする機能もあります。

⌘キーの長押しでショートカット一覧が表示されます。⌘Sでtmuxセッション切り替え、⌘0でフォントサイズリセット、⌘+/-でフォント拡大縮小、⌘Kでターミナルクリア。矢印キーでのパネル移動もできるので、iPadの外部キーボードとの相性は抜群です。

日本語IME — 「日本人が作ってるんですから」

既存のiOSターミナルアプリで日本語を入力してみると、変換候補が崩れたり、確定時に文字化けしたり。海外製アプリだとこの辺のケアがどうしても薄いんです。

MTでは日本語IMEの入力状態を細かく管理し、変換中の下線付きテキスト(マークドテキスト)を正確に追跡しています。変換候補はすぐ横に表示され、確定時の崩れもありません。Ctrlキーを変換中に押してしまっても、きちんとIMEを確定してからコマンドを送るので、入力が壊れることがありません。

JISキーボードの自動検出にも対応。接続すると自動的にレイアウトを切り替えます。設定で日本語変換を優先するモードと、tmuxプレフィックスを優先するモードを切り替えられるので、自分の使い方に合わせてカスタマイズできます。

日本人が作っているんですから、日本語入力がまともに動かないなんてあってはならない。海外アプリにはない強みです。

じゃが

日本語入力の安定性は、海外製アプリとの一番の差別化ポイントです!

iPad mini + 外部キーボード — もはやMacと変わらない

特に推したいのがiPad miniとの相性です。

iPad miniに外部キーボードを接続してMTを使ってみると、これが想像以上に快適。バイナリツリーで自由に画面分割し、⌘ショートカットでパネルを切り替えて、日本語でコミットメッセージを書いて…体感としてはMacで作業しているのと変わりません。

iPad Pro 13インチで並列全開にするのはもちろん、iPad miniですらそれができてしまうんです。iPad mini + 分割キーボードならMacBookよりはるかに軽い組み合わせで、ターミナルの並列化環境を持ち歩けます。ここを目指してかなり作り込みました。Stage Managerにも対応しており、外部ディスプレイと組み合わせればさらに可能性が広がります。

最近MacBook Airを購入しましたが、正直なところターミナル作業だけで言えばiPad miniでtmuxを開くよりMTの方が早かったりします。持ち運びの手軽さも含めると、かなり実用的な選択肢です。

iPhoneでの使い心地 — L1ソフトキーバーで操作性を確保

「iPhoneでターミナル?画面小さくない?」と思うかもしれません。

MTでは画面下部に常時表示のL1ソフトキーバーを搭載しています。ESC、TAB、Ctrl(スティッキー)、矢印キー、F1〜F12、Page Up/Down…物理キーボードなしでもターミナル操作に必要なキーが揃っています。Ctrlはタップでトグルして次のキーに適用されるスティッキー方式なので、片手でも操作可能。

実際に使ってみると、横スワイプでのタブ切り替えと並列化の組み合わせで意外といけるんです。ぼくは通勤中や散歩中にiPhoneで5セッションくらい動かしていることがあります。プッシュ通知を受けてサッとアプリを開いて確認する——そんな使い方をしています。

iPhoneにBluetoothキーボードを接続すればさらに使いやすくなります。折りたたみスマホの購入を迷っていましたが、iPhone一台でも意外と回せてしまうことに気づきました。

AI音声入力との相性 — Claude Codeを手のひらで回す

最近試しているAqua Voice(AI音声入力)との相性が抜群です。

MTで開いたターミナルに対して音声でコマンドを入力できるので、iPhoneであっても自宅のMacと同じような体験が得られます。Claude CodeやCodexなどのAIエージェントを音声で操作する——これが手のひらの上で実現するのは率直にすごい。Typelessなど他のAI音声入力サービスとも快適に動作します。

並列化もiPhoneなら指スワイプ、iPadなら分割画面。AIエージェントの時代に、パソコンと変わらない作業環境をモバイルで構築できます。

libghostty × Metal — デスクトップ級の描画品質

ターミナルエンジンにはlibghosttyを採用しています。デスクトップで人気のターミナルアプリ「Ghostty」のライブラリ版で、Metal GPUレンダリングによる滑らかな描画が特徴です。ProMotion対応のiPad Proでは120fpsで動作します。

ただ、macOS向けに設計されたlibghosttyをiOS/iPadOSに持ってくるのは一筋縄ではいきませんでした。見えないところでの作り込みがかなりありますが、結果としてタブをいくつ開いてもスムーズに動作する安定性を実現できています。バックグラウンドから復帰した時にも、画面が崩れず即座に表示されるよう配慮しています。

カラーテーマは8種類を内蔵(Tokyo Night、Dracula、Catppuccin Mocha、Gruvbox Dark、One Dark、Solarized Dark/Light、デフォルト)。フォントはMenlo、Courier New、JetBrains Monoに加え、ユーザーがTTF/OTFファイルをインポートすることもできます。フォントサイズはピンチズームでリアルタイム変更に対応しています。

スクロール — 物理ベースの慣性スクロール

スクロールにもこだわっています。タッチ操作はもちろん、トラックパッドやBluetoothマウスでのスクロールにも対応。それぞれの入力デバイスに合わせた滑らかな慣性スクロールを実現しました。

電波が不安定な環境でスクロールしても、画面が極力崩れないよう粘り強く表示を維持する設計にしています。回線の遅延に応じてスクロール速度を自動調整するので、カフェのWi-Fiでも地下鉄でもスクロール体験が破綻しません。スクロールバックは最大100,000行まで設定可能です。

その他のこだわり機能

プッシュ通知:Claude Codeのフック機能と連携し、AIエージェントの処理が完了したらiPhoneに通知が届きます。外出先でもタスクの完了を見逃しません。

iCloud同期:接続プロファイル、tmux設定、ターミナル設定をiCloud経由で同期可能。カテゴリごとにオン・オフを細かく制御できます。パスワードやSSH鍵はE2E暗号化で保護されており、デフォルトOFF。セキュリティを重視した設計です。

セキュリティ:初回接続時のホスト鍵検証、SSH鍵のセキュアな管理、接続情報の暗号化保存など、セキュリティ面もしっかり作り込んでいます。

多言語対応:日本語、英語、韓国語、簡体字中国語、繁体字中国語に対応。tmuxアクションのラベルも全言語で表示されます。

気になった点

正直な課題もお伝えします。

価格¥2,000は人によっては高い。正直、ターミナルアプリに2,000円は高く感じるかもしれません。ただ、Blink Shellの年額$19.99やTermiusの月額$10と比べてみてください。1年使えば元が取れます。一応14日間は体験できるようにしているので、そこで気に入った方はご購入を検討していただけると幸いです。

プッシュ通知は将来的になくなるかもしれない。通知機能にはサーバー側の維持費がかかります。買い切りモデルとの両立が難しい部分で、将来的に提供を終了する可能性があります。その時は察してください。

SFTPやポートフォワーディングは未対応。MTはモバイルでのターミナル操作体験、特に並列化とMoshに全振りしています。多機能SSHクライアントを求める方にはTermiusやPrompt 3の方が合うかもしれません。

Moshはサーバー側にmosh-serverのインストールが必要。これはMoshプロトコル自体の制約です。SSH接続だけなら追加設定は不要ですが、Moshの恩恵を受けるにはサーバー側の準備が必要になります。MTはMosh接続に失敗した場合、自動的にSSHにフォールバックします。

MT — Mosh Terminalはどんな人におすすめ?

MT — Mosh Terminalはこんな人におすすめ
  • 外出先でClaude CodeやCodexを動かしたい人:Mosh + 並列化 + プッシュ通知で、移動中でもAIエージェントの進捗確認・操作が快適にできます
  • サブスクリプションに疲れた人:¥2,000の買い切りで、毎月の支払いを気にせず使い続けられます
  • iPad + 外部キーボードでターミナル作業をする人:⌘ショートカット、自由な画面分割、tmux統合、Stage Manager対応でMacライクな環境を構築できます
  • 日本語環境でターミナルを使う人:崩れない日本語IME、JISキーボード自動検出。海外製アプリでは得られない安定感です
  • tmuxを多用するエンジニア:15種のワンタップアクション、サーバー設定の自動インポート、複数セッション同時管理でモバイルでもtmuxが苦になりません

逆に、SFTPやポートフォワーディングなど多機能なSSHクライアントを求めている方には、現時点ではTermiusやPrompt 3の方が合っているかもしれません。

競合アプリとの比較

MTTermiusBlink ShellPrompt 3
価格¥2,000 買切$10/月〜$19.99/年$20/年 or $100買切
Mosh◎(独自実装)
日本語IME◎(崩れなし)△(崩れ報告あり)
tmux統合◎(15種ワンタップ)
画面分割◎(上限なし)
GPU描画○(Metal)××
プッシュ通知○(Claude Code連携)×××
主要iOSターミナルアプリ比較

老舗のアプリに機能の網羅性で勝っているとは思いません。ただ、「独自Mosh実装 + 買い切り + 日本語IME + 無制限並列化 + Claude Code通知連携」——この組み合わせを持っているアプリは他にないです。

じゃが

大手と比べるのもおこがましいかも知れませんが、開発者目線なんだなくらいでお察しください。

買い切りへのこだわり

ぼく自身がサブスクリプションの支払いをあまり好ましく思っていません。ターミナルアプリは普遍的なツールです。毎月お金を払い続けるものではないと思っています。

「サブスクにだけはしないぞ」という強い意志で出しました。¥2,000は高く見えるかもしれませんが、サブスクの維持費を考えれば明らかに割安です。どんどん使ってほしい。

全て紹介しきれないほどこだわりを詰めています。徐々に動画などでも紹介していくかもしれません。

まとめ

MT — Mosh Terminalは、ぼく自身が「こんなターミナルアプリが欲しかった」を形にしたアプリです。

Moshプロトコルをゼロから独自実装し、日本語IMEを崩さない入力処理を作り込み、タブ数無制限の画面分割とtmuxの15種ワンタップアクションを組み上げた。自分が使いやすいと思う形を全て詰め込みました。

同じシーンで使っている人がどれほどいるかはわかりません。ただ、Claude CodeやCodexなどのAIエージェントを手のひらで回す時代は確実に来ています。ぜひ手に取って試してみてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた〜!

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