この記事でわかること
- TUF Gaming AX6000の特徴
- 通信速度測定
- QoS制御について
こんにちは!じゃが畑のじゃが(@jaga_farm)です。
自宅で家族が複数でインターネットへ接続していると、通信速度やping値低下による遅延でカクつくといった経験ありませんか?これがゲームだと勝敗に起因したり、在宅勤務中のオンライン会議なら相手方に迷惑をかけたりします。
そうならない対策としてWi-FiルーターにはQoS制御というものがあり、特定の通信を優先して処理することで遅延を防止するものです。
製品の中にはQoS制御に優れたゲーミングルーターというものが販売されており、複数メーカーから販売されています。
なんと今回はあのASUSさんからゲーミングルーター「TUF Gaming AX6000」ご提供いただきましたのでレビューしていこうと思います。
ASUSルーターは以前RT-AX3000をレビューしたけど名機でした!
- Wi-Fi6対応のゲーミングWi−Fiルーター
- 4 × 4 MUMO対応の合計速度6000Mbps
- マルチ 2.5Gbpsポート搭載
- ゲーミング用のLANポートあり
- ゲーム用のQoS制御でパケット遅延を低減
それではASUS TUF Gaming AX6000 レビュー | 価格と機能のバランスに優れたゲーミングWi-Fiルーター[PR]を書いていきます。
TUF Gaming AX6000の特徴
TUF Gaming AX6000は上記表を見ての通り機能がてんこ盛りのハイエンドゲーミングWi-Fiルーターとなっています。
もちろんIPv6にも対応しており、NTT系列であればインターネットを高速通信させることができます。
本体上部はRGBで点灯するようになっており、ゲーミング感が強く出ているデザインとなっています。アプリから点灯する色はレインボーに変えることができます。
アンテナ複数にRGB点灯がかっこいい!
少し視点を変えただけでかなりメカメカしく見える製品デザインは童心をくすぐります。
- TUF Gaming AX6000本体
- 電源アダプタ
- LANケーブル
- クイックスタートガイド
付属品は上記の通りで必要十分な内容物でした。
Wi-Fi 6対応ゲーミングWi-Fiルーター
TUF Gaming AX6000はWi-Fi 6に対応したゲーミングWi-Fiルーターです。
Wi-Fi 6として4 × 4 MU-MIMO(合計8ストリーム)に対応しており、最大4804Mbps + 1148Mbpsの合計約6000Mbps通信に対応したAX6000モデル。
ゲーミング機能として優先パケットを選択するQoS機能に対応しており、「ゲーミング用LANポート」や「ゲーミングモード」があります。ASUS製のメリットとして「ASUS Router」アプリを使えば簡単UIでゲーミングモードなどの切り替えが1タッチ可能となっています。
高速インターネットを可能とするWi-Fi 6とオンラインゲームを快適にプレイするパケット優先機能、この2つが合わさったバランスの良いWi-Fiルーターとなっています。
マルチ 2.5Gbpsポート搭載
TUF Gaming AX6000はWANとLANに1ポートずつ2.5Gbpsポートを搭載しています。ほかは1Gbpsのポートも4ポート搭載。
インターネット回線2.5Gbps以上を契約しておけば、自宅内に最大速度2.5GbpsのWi-Fiを提供することができます。
2.5Gbpsの契約や端末がある人に魅力的なポート設計だね!
リンクアグリゲーション
WANとLANのポートはリンクアグリゲーションで組み合わせて仮想で2本にすることも可能です。
- WAN:WANとLAN4
- LAN:LAN1(ゲーミングLANポート)とLAN2
TUF Gaming AX6000のリンクアグリゲーションを適応できるポートは上記のように決まっています。
WAN側は2.5Gbps Ethernet同士の組み合わせで最大5Gbpsを構築することができます。
リンクアグリゲーションは接続先も設定しないと使えない仕組みなので端末は限られます。適応できるかしっかり確認しよう!
ゲーミングに適したパケット制御(QoS)
TUF Gaming AX6000はゲーミングWi-Fiルーターと呼ばれるだけあって、パケットの優先制御機能(QoS)を容易に行うことができます
- ゲーミングLANポート
- ゲーミングモード
おもに上記2つの機能がTUF Gaming AX6000には備わっています。
ゲーミングLANポート
ゲーミングLANポートはTUF Gaming AX6000のLAN 1ポートに元から搭載されている1Gbpsのポートです。この有線ポートに接続されたパケットの制御は優先的に処理され、遅延を最小限に抑えます。
家庭用ゲームのQ&A
- PS4やPS5を接続するポートは 2.5Gbpsのポートがいいのでは?
-
PS4やPS5の本体に搭載されているLANポートは1Gbpsとなっているため、ゲーミングLANポートで問題ありません。
- Nintendo Switchの接続ポートはゲーミングLANポートで問題ない?
-
問題ありません。ちなみに公式から販売されているLANアダプターは最大速度が480Mbpsとなっています。
トレンドマイクロ社提供のAiProtection(セキュリティ)
TUF Gaming AX6000はWi-Fi-ルーター本体にセキュリティソフトが搭載されています(AiProtectionはASUS製Wi-Fiルーター全般に搭載)。
ウイルスバスターで有名なトレンドマイクロ社提供のAiProtectionが提供されており、不正アクセスやウイルスサイトへのアクセスを防ぎます。
管理画面ではどの端末がどのサイトにアクセスしたのか?詳細にわかるようになっており、実際に不正アクセスがあったときの解析の約にたちます。
役に立つときは来てほしくないけど、セキュリティが高いというだけで安心感が増すよね!
TUF Gaming AX6000のレビュー
それではTUF Gaming AX6000を実際に触れてのレビューをしていきます。
セットアップ
アプリで設定すればシンプルかつ直感的に設定することができます。
TUF Gaming AX6000のセットアップ方法は以下のとおりです。
- 専用アプリからTUF-AX6000を選択
- インターネット回線のID / Passwordを入力(回線による)
- Wi-FiのSSIDやパスワードを入力
専用アプリ「ASUS Router」よりセットアップを進めていきます。機種の選択で今回は「ASUS WiFi ルーター」していきます。
TUF Gaming AX6000へ自動で接続するために、装置背面にあるQRコードをアプリへ読み込ませます。
QRコードを読み込ませたらTUF Gaming AX6000へ自動で接続されました。
TUF Gaming AX6000を選択するとインターネット種別を自動で判別してくれます。
僕の家はPPPoE接続なので、自動でPPPoE設定画面が表示されました。インターネット契約によってはWi-Fiルーター手前のONUでパスワード認証を終えている場合もあるため、このアカウント / パスワード入力が絶対にあるわけではありません。
最後にWi-FiのIDとパスワードを決めて、TUF Gaming AX6000の管理画面にログインするためのローカルログインアカウントを設定すれば設定はすべて完了となります。
入力後はWi-Fiとローカルログインアカウントの情報がまとめて表示されるため、忘れそうで不安な方はスクリーンショットを撮っておくことを忘れずに。
実際の通信速度を測定してみた
TUF Gaming AX6000で実際の通信速度の平均を測定してみました。
- 鉄筋コンクリート造
- 3LDK
- 約80平米
- 最大通信速度1Gbpsプランに契約
測定箇所 | 測定結果 |
---|---|
リビング①(Wi-Fiルーター直下) | 770 Mbps |
リビング②(Wi-Fiルーターから数m離れた) | 720 Mbps |
寝室 | 400 Mbps |
子供部屋 | 350 Mbps |
風呂場 | 300 Mbps |
それぞれの場所で5回ほど測定し、その平均値を記録してみました。
TUF Gaming AX6000と同じ部屋であれば700Mbps程度の通信結果となり、かなり高速に通信することができています。
大きなアンテナが6本あることも功を奏して、離れた部屋にも電波は届き300〜400Mbps程度の速度が測定できました。アンテナ内蔵モデルはここまでの速度出なかったので大きなメリットです。
TUF Gaming AX6000の良かった点
それではTUF Gaming AX6000の良かった点をまとめていきます。
UIがシンプルでQoS制御がわかりやすい
- ゲーミング
- メディア(ビデオや音楽)ストリーミング
- テレワーク
- Eラーニング(在宅学習)
- ウェブブラウジング
- ファイル転送
- その他
TUF Gaming AX6000のQoS制御は用途ごとにカテゴライズしてあり、直感的にQoS制御をかけることができます。
上記のカテゴリで優先処理したいものを上から並べていくだけでQoS制御を簡単に設定できました。
ほかの設定画面(アプリのQoS設定やOpen NAT設定画面)もわかりやすく表現されており、小難しい専門用語も登場せず目で見て直感的に設定できるように工夫されていました。
ゲーミングのQoS制御はビジネスにも活かせる
TUF Gaming AX6000にはオンラインゲームなどのパケットを優先的に処理するQoS機能が備わっています。QoS制御はゲームだけでなくオンライン会議のビデオ通話を優先的に処理することも可能。
詳しくは解説しませんが、マーキング(印付け)→キューイング(優先度の異なる箱にパケットを格納)→スケジューリング(優先度に応じたパケット送付)の処理でQoSによる優先処理を行っています。
ゲーミングと同じようにWeb会議のパケットも優先的に処理されて、自宅内で他の端末がバリバリ使っていてもWeb会議などが途切れることがありません。
妻や子どもが在宅勤務中、多用途にインターネット回線を使っていても仕事の支障になることがないよ!
2.5Gbps WAN / LANポートがそれぞれ搭載されている
TUF Gaming AX6000は2.5GbpsのWAN / LANポートが1つずつあり、先程は2本束ねて使うリンクアグリゲーションを紹介しました。
もちろん単独で使うことも可能で、インターネット回線2.5Gbpsに端末1台2.5Gbpsの有線接続などもできます。
ぼくがメインで使っているドッキングステーション「Caldigit TS4」は2.5Gbps Ethernerを搭載しているため、有線で2.5Gbps接続に対応しています。ほかにも2.5Gbpsに対応しているデスクトップPCやNASを接続する際にTUF Gaming AX6000は有効活用できます。
3G / 4G LTE dongle対応
TUF Gaming AX6000というよりASUSルーター全般の便利な機能を紹介します。
Wi-Fiルーターはインターネット回線業者から提供されるONUや回線終端装置とLANケーブルで接続する構成が通常です。ただ引っ越してきたばかりの賃貸などだとインターネット回線が最初から備わっている物件だけではなく、インターネットのない悲しい状況が2ヶ月くらい続きますよね。
それを打破する機能が 「3G / 4G LTE dongle」です。前置きが長くなりましたが、ルーターのWAN回線に携帯キャリアの電波を利用することができます。
やり方は簡単でスマホやモバイルルーターとTUF Gaming AX6000をUSBで接続するだけ。これだけでインターネット回線をLANケーブルで繋いでいなくても、携帯キャリアの電波を使ってインターネットへ通信することができます。
そんなことせずにスマホやモバイルルーターに直接接続したらいいじゃん!と思った人がいるかもしれません。それも1つの正解ではあります。
- Wi-Fiルーターの方が端末に対して電波がよく届く
- インターネット回線が来てからも、端末の切り替えが不要
上記のようなメリットがあります。特に端末のWi-Fi接続設定を入れ替える必要がないので、Wi-Fiにつなぐ端末数が多ければ多いけどメリットがあります。
ASUSルーターの特権 | インスタントガードでラクラクVPN接続
ASUSが提供するアプリにはインスタントガードというアプリもあります。これは公衆Wi-Fiを使ったときのVPN接続の簡単にするもので、自宅ルーターをVPNサーバーとして簡単にセットアップしてくれます。
セットアップ方法はアプリの指示に従って数回タップするだけでした!自宅にあるTUF Gaming AX6000を使っているため当然月額VPN利用料などもかかりません。
公衆Wi-Fi接続時にVPNへ接続したほうが良い理由
- フリーWi-Fiはさまざまな人が接続するため、通信を傍受されやすい
- 傍受されることでクレジットカード情報やアカウントデータなどを盗まれる恐れがある
ASUS インスタントガードを使えば、小難しいVPN接続がワンタップで行うことができ外出時のWi-Fi接続に役に立ちます。
少し難しいDDNSのセットアップなどをボタン1つで行ってくれたよ!
TUF Gaming AX6000の悪かった点
TUF Gaming AX6000の悪かった点をまとめていきます。
複数部屋がある場合はメッシュWi-Fiを構築しないと通信速度は遅い
TUF Gaming AX6000はアンテナが6本あるとはいえ、部屋を離れるとさすがに速度は低下します。
我が家では1番離れたところでも400Mbpsくらいの速度は出るため、そこまで遅いという事はありませんが設置箇所のリビングには遠く及びません(リビングは700Mbps以上)。
ASUSルーターはAiMeshに対応しており、他のASUSルーターをもう1台用意することでメッシュ環境を組むことができます。
さらにASUSルーターはメッシュWi-Fiに特化した他のルーターと違いかなり多機能です。そのためAiMeshを構築すれば多機能なメッシュWi-Fi環境が完成します。
設定項目がこだわるとキリがない
TUF Gaming AX6000のみでなくASUSルーター全般かなり多機能で一般向けに販売されます。
一般家庭用とではほぼ使わないような機能も搭載しており、ネットワークを本業としているぼくは「流石だな」といつも感心しています。が、一般の方が見ると「なにこれ???」というシーンが非常に多いことが想像できます。
一応ブラウザの設定画面では「全般 / 詳細設定」の2つに分けてあるため、混合しないようになっています。”多すぎるよ”とは言いましたが、痒いところに手が届くほど行き届いたルーターであるとも言えます。
よく使うような項目は画面が工夫されていて比較的わかりやすくなっているよ!
TUF Gaming AX6000はどんな人におすすめ?
最後にTUF Gaming AX6000はどんな人におすすめなのかまとめていきます。
- ハイエンドWi-FIルーターを探している
- 2.5Gのインターネット回線を契約している
- VPNやQoS制御などを簡単に使いたい
TUF Gaming AX6000は実売価格約20,000円のコストパフォーマンスに優れたWi-Fiルーターです。2.5Gbpsのポートが2つあることやQoS機能・VPN機能の充実など不足している点がほぼありません。
ゲーミング機能もアプリやブラウザの設定画面から直感的に設定できるUIは、小難しい知識がなくてもセットアップすることができます。もちろん詳細設定も充実しており、VPNやQoSを思うままに細かく設定することもできます。
ゲーミングWi-Fiルーターとして販売されていますが、「なんかハイエンドなWi-Fiルーターほしいな」という需要にしっかり応えてくれるバランスの良い製品でした。
あまり知られていませんが「3G / 4G LTE dongle」機能があれば、引越し時の固定回線がないときでもインターネット回線に困る事はありません。
まとめ
ASUS TUF Gaming AX6000をレビューしました。
- Wi-Fi 6対応のゲーミングWi-Fiルーター
- マルチ 2.5Gbpsポート搭載
- UIがシンプルでQoS制御がわかりやすい
- 3G / 4G LTE dongle対応
- インスタントガードでラクラクVPN接続
- 複数部屋がある場合はメッシュWi-Fiを構築しないと通信速度は低下する
- 設定項目がこだわるとキリがない
以前レビューしたASUS RT-AX3000もそうでしたが、ASUSのハイエンドWi-Fiルーターは価格と機能のバランスが非常に優れた製品です。機能的に数年は確実に過不足なく使えるスペックを有していました。
設定項目が複数あり複雑に見えますが必要な機能は簡単に設定できるようUIが工夫してある点も好感が持てます。
ゲーミングやWeb会議用途としてQoS制御が優れているだけでなく、公衆Wi-Fiから安心して接続できるVPN機能を簡単にセットアップできるなど万人におすすめできるWi-Fiルーターでした。
最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた〜!