こんにちは!じゃが畑のじゃが(@jaga_farm)です。
先日AppleからAirPods Pro(第2世代)が販売開始されました。初代モデルから音質向上やノイズキャンセリング性能の強化など順当な進化を遂げています。
筆者は両機種とも購入して使い比べてみました。ただ世間一般的に両機種とも持っているのは少数派で“AirPods ProとSONY WF-1000XM4とどちらを買えばいいの?”と迷っている方も多いのではないでしょうか。
今回はWF-1000XM4を1年以上使ってきた筆者が様々な角度から総合的に判断して、あなたの環境ではどちらを購入した方が良いのか解説していきます。
先に結論を書きますが、筆者は総合力の高さから「AirPods Pro(第2世代)」をオススメします。いろんな視点から比較しているのであなたに合うのはどちらのワイヤレスイヤホンか参考にしてください。
どちらも第一線の高性能なワイヤレスイヤホンだよね。高価だから後悔したくない人のために。
それでは【比較レビュー】Apple AirPods Pro(第2世代)とSONY WF-1000XM4 | あなたにおすすめのワイヤレスイヤホンはどっち?を書いていきます。
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AirPods ProとWF-1000XM4 10番勝負 | これどちらが優れている?
比較項目 | AirPods Pro(第2世代) | WF-1000XM4 |
---|---|---|
Appleエコシステムとの親和性 | シームレスな切り替え | Appleデバイス間のマルチポイント対応 | アップデートで
音質 | 初代より低音がアップしバランスが良い | 全体的な再現度が高い | ドンシャリした音質
ノイズキャンセリング性能 | 強い | かなり強い |
外音取り込み機能 | 適応型環境音除去対応 | 未装着と感じるほど自然違和感あり 20段階で調整可能 |
風切り音除去 | 入りづらい | イヤホンの形状から風切り音が自動風ノイズ低減機能あり |
装着感 | 軽快な装着感 | より耳に密着する構造 |
長時間装着可能なのは? | ||
操作感 | 音量調整可能 | 感圧センサーによるつまみ操作誤動作が多い | タッチ操作
紛失に対するリスク | Airtagと同じU1チップを搭載 | 別途アクセサリの用意が必要 |
アクセサリなどの充実 | かなり充実している | 少数ラインナップ |
それではAirPods ProとWF-1000XM4を様々な視点から見ていきましょう。まずは仕様から。
AirPods Pro(第2世代) | WF-1000XM4 | |
---|---|---|
内蔵チップ | Apple H2ヘッドフォンチップ Apple U1チップ | 統合プロセッサーV1 |
イヤホン重量 | 5.3g | 7.3g |
充電ケースサイズ | 高さ:45.2mm 幅:60.6mm 厚さ:21.7mm | 高さ:40mm 幅:66mm 厚さ:29mm |
充電ケース重量 | 50.8g | 41.0g |
充電方式 | MagSafe充電器 Apple Watch充電器 Qi規格対応 USB-Cコネクタ←アップデートでType-Cに! | Qi規格対応 USB-Cコネクタ |
最大再生時間 | 6時間(イヤホン本体) 30時間(充電ケース使用時) | 8時間(イヤホン本体) 24時間(充電ケース使用時) |
防水性能 | 耐汗耐水 IPX4等級 (イヤホンとケースが対応) | 防滴性能 IPX4等級 (イヤホンのみ対応) |
通信規格 | Bluetooth 5.3 SBC AAC | Bluetooth5.2 SBC AAC LDAC |
購入する | 購入する |
重量やサイズを比較すると、AirPods Proの方が小さくですが差は微々たるものです。
意外だったのがイヤホン込みの充電ケースの重量がWF-1000XM4が軽いんですよね。AirPods Pro(第2世代)の方が見た目の比較で軽い印象があったので少し驚きました。
Appleエコシステムとの親和性
筆者がAppleエコシステムに囲まれて生活しているのでこの項目を設けました。これじゃAirPods Proの圧勝じゃん!って思う方がいらっしゃると思います。
しかし初代AirPods ProとWF-1000XM4を持っている時はWF-1000XM4を9割くらい使っていました。それほど初代AirPods ProとWF-1000XM4の音質やノイキャン性能に違いがありました。
気になる第2世代とはどうなのかについてですが、第2世代は音質とノイズキャンセリングが大幅に改善されて性能が向上しています(特に音質)。
Appleエコシステムとの親和性は当たり前ですが、「AirPods Pro(第2世代)」に軍配が上がります。これはAppleデバイス限定になりますがシームレスな端末切り替えが主な要因です。
Appleデバイスに囲まれれば囲まれるほどAirPods Proの使い勝手は向上していきます。
ちなみこの機能は世間一般では「マルチポイント」と言います。WF-1000XM4はマルチポイントには対応していませんでしたが、
アップデート前はBluetooth画面からWF-1000XM4を選択して接続を切り替える必要がありました。アップデートでマルチポイントに対応すれば2台同時接続が可能になり、iPhone + ほかのAppleデバイスでの接続が可能に。
ただしiPhone + iPad + MacBookといった3台接続には対応しておらず、複数デバイスを持っている人はBluetooth接続画面から切り替える必要があります。
接続切り替えってほんの1手間なんだけどこれが面倒になっちゃうのが慣れの怖いところだよね(笑)
- AirPods Pro(第2世代):Appleデバイスとのシームレスな切り替え可能
- WF-1000XM4:アップデートでマルチポイント対応
音質
先に結果ですが音質に関しては音に対するソフトウェアの作り込み合わせてWF-1000XM4の方が上です。
機能面で比較するとWF-1000XM4はBluetoothコーデックがLDACに対応していることもありますが、それ以外にもDSEE Extremeを搭載しており、CD音源をハイレゾ相当までアップスケーリングします。そのためAirPods Pro(第2世代)と同じBluetoothコーデックAACで両機種を接続してもWF-1000XM4の音質が良いです。
またWF-1000XM4は専用アプリ「Headphones Connect」よりイコライザーを設定可能。持ち上げたい音域だけを持ち上げることができます。
対するAirPods Pro(第2世代)は上記のような機能は有していません。
音質を向上させる機能があるから音質もいいのでは?って思った方がいらっしゃるかもですが、機能なしで純粋に比較しても音の再現度はWF-1000XM4の方が上です。ドライバーの違いやイヤホン本体の形状が起因しているものと思われます。
ただAirPods Pro(第2世代)の音質がそこまで悪いわけではなく、むしろ初代モデルから比べると低音が持ち上がり全体の音質が向上しています。正直初代モデルでは音質にガッカリさせられましたが、第2世代ではそんなことはなく普通に満足できるレベルにあります。
- AirPods Pro(第2世代):低音が持ち上がり満足できるレベル
- WF-1000XM4:音質向上の機能面とSONY特有のドンシャリとした音質が良い
ノイズキャンセリング性能
ノイズキャンセリング性能が高いのはWF-1000XM4となります。AirPodsPro(第2世代)もAirPods Pro 初代と比べてノイズキャンセリング性能は向上しましたが、強いのはどちら?と聞かれたらWF-1000XM4と答えます。
それぞれの機種を新幹線内や街中で使用してみました。
AirPods Pro(第2世代) | WF-1000XM4 | |
---|---|---|
新幹線内 | アナウンスはうっすら聞こえる | 運行音がほぼ聞こえないアナウンスもほぼ聞こえない | 運行音が全く聞こえない
街中 | 微かに人の声が聞こえる | ほぼ聞こえない |
自宅内 (子供の泣き声) | かなり聞こえる | ほんの少し聞こえる |
最後にテレワーク中にリビングで集中するためにワイヤレスイヤホンを装着することがあるので「子供の泣き声」という項目を入れてみました。結果として、子供の泣き声は音が高いのでどちらもイヤホンでも聞こえます。
感じ方には個人差がありますが、妻に試してもらってもノイキャンの強さはWF-1000XM4が強いといった感想でした。
- AirPods Pro(第2世代):特に高音が結構聞こえる。全体的には強い。
- WF-1000XM4:全体的に除去される。かなり強い。
外音取り込み機能
外音取り込み機能を比較すると圧倒的にAirPods Pro(第2世代)が良いです。”あれ?耳に何もつけてなかったっけ?” と錯覚させるほど自然に外音を取り込んでくれます。
さらにAirPods Proは自然な外音取り込みに加えて第2世代からサイレンや工事音など騒音を除去する「適応型環境音除去」機能が搭載されました。
対するWF-1000XM4の外音取り込みは何か通しているなというのが正直な感想です。
ただWF-1000XM4はアプリを通して外音取り込み機能のレベルを20段階選択することができ、筆者は10〜15レベルで使うことが多かったです。このレベル調整により視聴中の外音の音量を調整することができました。
レベル調整によって最低限の取り込み音量を調整できたので、より音楽に没頭することができたとも言えます。
個人的にはAirPods Proの外音取り込みもせめて3段階(大・中・小)とレベル調整できたらいいなと感じています。
- AirPods Pro(第2世代):耳に何もつけていないと錯覚するほど自然に聞こえる
- WF-1000XM4:外音取り込みに少し違和感。取り込みレベルが20段階で調整可能。
風切り音除去
外でワイヤレスイヤホンを装着するとどうしても避けて通れないのが「風切り音」です。強い風が吹くとどうしてもイヤホンを通して耳にゴォーというとが聞こえてきます。
最初に風切り音がより聞こえにくいのはWF-1000XM4ですが、これには条件があります。
耳の形による個人差はありますが、ワイヤレスイヤホンの形状的に風切り音が入ってこないのはAirPods Pro(第2世代)となります。
ではなぜWF-1000XM4がより聞こえにくいの?というとWF-1000XM4は自動風ノイズ低減機能が搭載されています。
自動風ノイズ低減機能をONにすれば電池消費は激しくなりますが、風切り音を著しく低減してくれます。しかも機能名のとおり1度設定しておけば“自動”です。
- AirPods Pro(第2世代):形状的に風切り音が入りづらい
- WF-1000XM4:自動風ノイズ低減機能のおかげでほぼ除去され、より音楽に集中できる
装着感
ここでは「手軽に音楽を楽しめる軽快な装着感」をテーマにフォーカスを当てていきます。軽快さといえばAirPods Proの形状がカナル式イヤホンの中で最も軽快と筆者は考えます。
- イヤーチップが内側に向けて細くなっている形状
- 重量が5.3gとかなり軽量である
上記が要因として挙げられます。
一方WF-1000XM4はというとイヤホン本体と耳の接着面を増やすデザインが採用され、決して装着感が悪いわけではありません。むしろAirPods Proより密着感に優れています。
さらにWF-1000XM4の純正イヤーピースには耳の形状によって形を変えてくれる柔らかいポリウレタンフォーム素材が採用されています。ポリウレタンフォーム素材のイヤーピースも相まって密着感という目線で見るとWF-1000XM4が優れており、より音楽に集中できるワイヤレスイヤホンと言えます。
- AirPods Pro(第2世代):密着感の少ない軽快な装着感
- WF-1000XM4:密着感に優れている
装着感は長く使う上で非常に大事だから購入前に試着すると安心だね。
長時間装着可能なのは?
ワイヤレスイヤホンは通勤・通学時だけでなく今では、 Web会議で使う機会が多い方もいるのではないでしょうか。筆者もその1人で日によってはほぼ1日装着していることもあります。
耳の形による個人差はありますがイヤホンの形状から長時間の装着に耐えうるのはAirPods Pro(第2世代)をおすすめします。WF-1000XM4は筆者の場合、長時間利用していると耳が痛くなりました。
ちなみに連続再生時間はAirPods Pro(第2世代)は6時間・WF-1000XM4は8時間となっています。WF-1000XM4の方が長く使えますが、どちらも日中帯をフルに利用しても耐えうる連続再生時間を有しています。
筆者も長時間装着することが多いから気をつけているけど、逆にこまめに外して耳を休めてあげるのも大事だよ!
- AirPods Pro(第2世代):長時間利用に耐えうる装着感
- WF-1000XM4:長時間使っていると少し耳が痛くなる
操作感
- AirPods Pro:感圧センサーによるつまみ操作
- WF-1000XM4:タッチによる操作
それぞれ音楽の再生停止や外音コントロールの切り替えが可能となっています。唯一違うのがAirPods Pro(第2世代)は上下スワイプで音量調整に対応しました。
イヤホン単体から音量調整できるのでスマホやスマートウォッチなどを操作する必要がありません。この利便性は非常に評価できます。
またWF-1000XM4はタッチ操作にデメリットがあるので2点あげていきます。
- タッチセンサーが高感度で少し触れただけで操作される
- 左右で外音コントロールと再生コントロールそれぞれを割り振るため両手を使い分ける必要がある
この点AirPods Proは感圧センサーはつまむ必要があり、指が当たる程度では反応しない。また左右で同様の操作が可能である点も評価は高いです。
- AirPods Pro(第2世代):感圧センサーにより誤動作が少ない。左右同じ操作が可能
- WF-1000XM4:触れただけで誤動作することがある。左右で別の機能を割り当てないとフルに使えない
紛失に対するリスク
毎日持ち歩くワイヤレスイヤホンに紛失防止対策は必須と筆者は考えてます。なぜなら一度WF-1000XM4を失くしかけた経験があり(その時はどうにか無事に見つかりました)、その時の絶望感は2度と経験したくないほどです。
高価なワイヤレスイヤホンを使わせてもらっているので、紛失した時の絶望感がとんでもないんですよね。。。
AirPods Pro(第2世代)にはAir Tagに使われているU1チップが搭載されました。そのためアクセサリを装着する必要なしに紛失防止対策が可能となります。
つまりはAirTagを装着しているのと同義となり、紛失時はすぐに「探す」アプリに通知が来るようになっています。
一方WF-1000XM4は紛失防止対策として特にチップ等が搭載されているわけではありません。筆者の場合は失くしかけた経験からAirTagを装着して持ち歩いています。
まとめると紛失対策として当ブログではAirTag装着がおすすめですが、よりミニマルなのは本体に搭載されているAirPods Pro(第2世代)になるのではないでしょうか。
- AirPods Pro(第2世代):U1チップを搭載し、紛失するリスクを最小限に抑えられる
- WF-1000XM4:紛失防止対策として、別途アクセサリを装着する必要がある
アクセサリなどの充実
これは圧倒的にAirPods Pro(第2世代)の方がラインナップが多いです。大衆的に普及しているのがどちらの機種なのか一目瞭然というほど、差があります。iPhoneも含めてアクセサリ類の充実度からApple製品を選ぶ方もいるほどです。
一方WF-1000XM4のケースカバーなどのラインナップは少数で、筆者は少ない中からアクセサリを選びました。
しかしアクセサリの充実度 = 製品の満足度に一概につながるわけではなく、消費者にとってピンとくるアクセサリがあればそれが1番なので是非購入を検討する時にアクセサリも少し調べてみてはいかがでしょうか。
- AirPods Pro(第2世代):充実している
- WF-1000XM4:少数ラインナップ
WF-1000XM4の専用クリアカバーは非常に満足できるものが購入できたので紹介
まとめ
AirPods Pro(第2世代) | WF-1000XM4 |
---|---|
Appleデバイスとのシームレスな切り替え 未装着と感じるほど自然な外音取り込み ワイヤレスイヤホンで最も軽快な装着感 単体で音量調整まで可能 AirTagと同じU1チップを搭載 アクセサリのラインナップが充実 | アップデートでマルチポイント対応 LDACやDSEE Extremeに対応し音質良い ノイズキャンセリングかなり強い 自動風ノイズ低減機能あり |
AirPods Pro(第2世代)とWF-1000XM4の比較はいかがでしたか。どちらも一長一短な点があり以下のようにまとめます。
- AirPods Pro(第2世代):気軽に音楽を楽しむガジェット
- WF-1000XM4:音楽をより楽しむためのデバイス
AirPods Pro(第2世代)はより気軽に音楽を楽しむことができるガジェットとして総合力が非常に高いと感じています。Appleデバイスに囲まれるほど利便性を増すのも大きな利点ですね。
WF-1000XM4は発売から少し時間が経っているので価格がお得になっていることが多く、コストパフォーマンスとしてはかなり高いと思います。マルチポイント対応アップデートが来たことでさらにお得感は増したのではないでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた〜!
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