この記事でわかること
- ZEN CAN Signature 6XX 単体でのレビュ-
- ZEN CAN Signature 6XXとMassdrop製「HD 6XX」の相性
こんにちは!じゃが畑のじゃが(@jaga_farm)です。
1年以上前にZEN DAC Signature + ZEN CAN Siganature 6XXのセットであるZEN Signature SETを購入しました。普段はHD 6XXと組み合わせて聞いており、音場が広がり音楽を非常に楽しめています。
今回は長期レビューとしてZEN CAN Signature 6XX単体でのレビュ-をしていこうと思います。
ヘッドフォンアンプ「ZEN CAN Signature 6XX」をレビューしていくよ!
- Massdrop製「HD 6XX」専用EQを搭載したヘッドフォンアンプ
- ZEN CANの回路を高品質化してEQを2つ搭載
- ハイインピーダンスを易々と駆動させるパワー
- バランス接続の入出力に対応
それではZEN CAN Signature 6XX レビュー | HD 650にも使える専用EQを搭載したヘッドフォンアンプを書いていきます。
ZEN CAN Signature 6XXの特徴
ZEN CAN Signature 6XXはMassdrop製の「HD 6XX」専用のActiveEQを搭載し、ヘッドフォンの特徴を最大限に生かしてくれる製品です。
- 6XX(HD 6XX専用)
- HFM(HiFiMAN製ヘッドフォン専用)
- MZ99(Meze 99シリーズ専用)
執筆時は3シリーズのZEN CAN Signatureが販売されています。(2023年2月時)
純粋なヘッドフォンアンプ
ZEN CAN Signature 6XXはアナログのヘッドフォンアンプです。通常モデルのZEN CANと比べて回路設計が強化されており、さらなる音質改善が行われています。
さまざまなヘッドフォンやイヤフォンを駆動させるためにゲインは6dB刻みで用意されており、0dB / 6dB / 12dB / 18dBがあります。
使うヘッドフォンやイヤフォンのインピ-ダンスに応じたゲインに調整しよう!
外観
ZEN CAN Signature 6xxの正面は多数のボタンや端子に加えて、アナログのボリュームコントロールがあります。左から順に
- 電源スイッチ
- 入力チャンネル・スイッチ(入力1:RCA / 入力2:3.5mmシングルエンド / 入力3:4.4mmバランス)
- ゲイン選択ボタン
- アナログボリュームコントロール
- 6.3mmシングルエンド出力
- 4.4mmバランスアナログ出力
- EQ設定ボタン
背面もインターフェイス類が充実しています。左から順に
- 4.4mmバランスアナログ入力
- 3.5mmシングルエンド入力
- RCAアナログ入力
- 4.4mmバランスアナログ出力
- DC5V電源
ぼくはZEN DAC Signatureからのバランス入力でZEN CAN Signature 6XXを使用しています。他にもRCAや3.5mmの入力がありますが、基本的にはバランス接続が音の定位が良くおすすめです。
付属品
- ZEN CAN Signature 6XX本体
- iPower II
- RCAケーブル
- 6.3mm to 3.5mmアダプタ
- 取扱説明書
6.3mm to 3.5mmのアダプタが付属しており、通常のイヤホンやヘッドホンへの接続に困ることはありません。バランス2.5mmを使用するときのみ別途変換アダプタが必要です。
ZEN CAN Signature 6XXは米Amazonからの輸入品で電源には電源からのノイズをキャンセルする高品質な電源、iPower II 5Vが付属していました。
ZEN CAN Signature 6XXのレビュー
それではZEN CAN Signature 6XXをレビューしていきます。
ZEN DAC Signatureとの組み合わせでコンパクトなPCオーディオ環境が出来上がる
ZEN CAN Signature 6XXはヘッドフォンアンプ機能のみ搭載しているため、基本的にはプリアンプが必要となります。
ぼくはプリアンプにZEN DAC Signatureと組み合わせて使っており、縦70mm・横15.8mm・奥行11.7mmのコンパクトなPCオーディオ環境が完成します。
Massdrop HD 6XX専用のEQ搭載 | ゼンハイザー HD 650にも対応
ZEN CAN Signature 6XXはMassdropから販売されているゼンハイザーのHD 6XX専用のActiveEQを搭載しています。
ActiveEQ「HD6XX」をONにすることで、HD 6XXの音の解像度がバランスよく持ち上げてくれます。
HD 6XXはMassdrop製品で海外から直接輸入する必要があります。HD 6XXは一般的なゼンハイザーのHD 650と同等品となるため、HD 6XX専用EQはHD 650でも使える機能となります。
汎用性のあるEQ「XSpace」搭載
ZEN CAN Signature 6XXにはEQが2つ搭載されています。先ほど紹介したHD 6XXに特化したEQだけでなく、汎用性を持たせたEQ「XSpace」があります。
XSpaceはヘッドホン装着時に生じる「頭の中で音が鳴っている」効果を補正します。具体的には音場を広げて、より音を空間的に聞こえるようアナログ処理してくれます。
特にジャズやクラシックを聴いた時に音の広がりを心地よくよく感じることができます。またライブ音源も元々広がりのある音がさらに広がるためおすすめですね!
音源についてYouTubeにかなりの種類の音楽がありますが、データ量が少ないため聞くならハイレゾ音源をおすすめします。特にZEN DAC Signatureと組み合わせて使うと、音の粒だちが良くなるため音源のデータ量の少なさが少し気になってしまいます。
ぼくはAmazon Music Unlimitedに加入しており、いつも音楽を楽しむ際はこちらから視聴しています。
\ ハイレゾ音源を聴くなら /
バランス入出力に対応
ZEN CAN Signatureはバランス接続の入力と出力に対応しています。
そもそもバランス接続って音がいいって聞くけど、何?っていう方に・・・
- バランス接続:LとRに対してそれぞれ(+)と(-)がある4局となっており、左右の音を完全に分離して出力する
- アンバランス接続:3局でLとRの(-)側のグラウンドが一致しているため、左右の信号が混信(クロストーク)する
バランス接続だと左右の音が完全に分離して出力するのでノイズに強く音の分離感を得ることができます。
ZEN CAN Signature 6XXはバランスの入出力に対応しているため、接続するイヤフォンやヘッドフォンの性能を十二分に生かすことができます。
HD 6XXをこのバランスケーブルでリケーブルして視聴しています
ZEN CAN Signature 6XXの良かった点
ZEN CAN Signature 6XXの良かった点をまとめていきます。
パワフルな力でハイインピーダンスも軽々と鳴らす
ハイインピーダンス300Ωや600Ωのヘッドフォンであっても、楽々と鳴らしてくれる力強いパワーがあります。ハイインピーダンスのヘッドフォンは鳴らしにくい分S/N比に優れており、ノイズの影響に非常に強いです。
それを軽々と鳴らすZEN CAN Signature 6XXは基本的にはどんなヘッドフォンでも駆動させます。
アンプを通すことで細かい音はより鮮明に、大きな音はより迫力があるように聞こえてくるため臨場感のあるリスニング環境を構築することが可能です。
今流行りのTHE FIRST TAKEは吐息音など細かい音も含めて収録されています。ZEN CAN Signature 6XXを通して聞くことで吐息なども伝わってくるので普段リピートしているものでも新たな発見があったりします。
普段聴いている曲から今まで気づいてなかった音もあり、ワクワクしながら視聴できるよ!
好みのプリアンプと組み合わせて使うことができる
ヘッドフォンアンプのみを搭載しているZEN CAN Signature 6XXですが、悪いことばかりではありません。特化しているからこそ好みのプリアンプと組み合わせて使うことができます。
ぼくはZEN DAC Signatureと組み合わせて使っていますが、元々プリアンプを持っている人やお気に入りのメーカーがあるような人は組み合わせて使用することが可能です。
ZEN CAN Signature 6XXの悪かった点
ZEN CAN Signature 6XXの悪かった点をまとめていきます。
1つの製品に特化したEQが搭載
ZEN CAN Signature 6XXはMassdropの「HD 6XX」専用のEQを搭載しています。2つしか搭載されていないEQのうちの1つが製品に特化しているEQとなっています。
今回のZEN CAN Signature 6XXの場合、HD 6XXで視聴しているときは良いですが他のヘッドフォンやイヤフォンで聴きたいときはEQを変更しています。
価格が高い
元々電源アダプタiPower IIの付属なしで29,500円での実売価格となっていました。当時は電源アダプタiPower IIを別で購入して+10,000円。
2022年9月より円安による値上げがあり現在販売されているZEN CAN Signature 6XX(iPower II付属)を購入しようと思うと49,500円まで値上がりしています。当時から電源アダプタ込みだと高価でしたが、さらに円安の影響で1万円程度値上がりした形となります。
ZEN CAN Signature 6XXはどんな人におすすめ?
最後にZEN CAN Signature 6XXはどんな人におすすめなのかまとめていきます。
- HD 6XXやHD 650を所持している(特におすすめ!)
- PCオーディオ環境をコンパクトに構築したい人
ZEN CAN Signature 6XXは「HD 6XX」や「HD 650」に特化した商品なので、ゼンハイザーのHD 6シリーズを持っている方には非常におすすめです。なかなか専用のEQなんて搭載している商品ないですよね。
またZEN DAC Signatureとの組み合わせで、コンパクトかつ高音質なオーディオ環境を構築することができます。デスクの上においても、スペースそこまで必要としないのでちょっとした空きスペースに設置することが可能です。
まとめ
iFi Audio ZEN CAN Signature 6XXをレビューしてみました。
- ZEN DAC Signatureとの組み合わせでコンパクトなPCオーディオ環境
- HD 6XX専用のEQ搭載
- 音場を広げるEQ「XSpace」搭載
- バランス入出力に対応
- ハイインピーダンスも楽々鳴らせるパワー
- 1つの製品に特化したEQ
- 価格が高い
MassdropのHD 6XXと組み合わせて聴く音楽は、高音質なワイヤレスイヤホンとはまた違った体験をもたらしてくれます。イヤフォンで聞いた時も迫力のある音を楽しむことができ、1つ上の躍動感を味わうことができます。
コンパクトなPCオーディオを探している人にとってZEN DAC SignatureとZEN CAN Signature 6XXの組み合わせはベストな選択肢です。単体で揃えていくよりZEN Signature SETを購入した方が安いので是非チェックしてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた〜!