エルゴトロン TRACE レビュー | ディスプレイが中心にくる稼働が容易なモニターマウント
この記事でわかること
- エルゴトロン TRACEの特徴と使用感
- エルゴトロン TRACEとLXとの違い
こんにちは!じゃが畑のじゃが(@jaga_farm)です。
ぼくの個人的意見ですがモニターアームといえば安心のエルゴトロン。と思ってエルゴトロン LXを長年愛用しています。
今回モニターを買い替えるタイミングでモニターアームも刷新しようとエルゴトロンのハイエンドモニターマウント「エルゴトロン TRACE」を購入したのでレビューしていきたいと思います。
エルゴトロン TRACEは前後左右上下が独立した機構を有しておりそれぞれの方向に独立して稼働させることができます。
また最大のポイントとしてデスクの中心がはっきりとするモニターマウントとなっています。通常のモニターアームではデスク中央に持ってくるのは前後の調整などがなかなか難しいのですが、独立機構のエルゴトロン TRACEはモニターを押し込むだけでデスク中心に配置できます。
作業中常時にデスク中央にモニターがありそれに合わせて中央に座ることでデスクをフル活用できるモニターマウントとなっています。
前後左右上下への調整が最もしやすいモニターマウントとなっているよ!
- 中心がはっきりとしたモニターマウント
- 前後左右上下に調整がし易い独立機構
- 38インチ / 2.9~9.8kgのディスプレイまで幅広く対応
- デスククランプとグロメット穴への設置方法
それではタイトルを書いていきます。
エルゴトロン TRACEの特徴
エルゴトロン TRACE | |
---|---|
対応ディスプレイサイズ | 38インチまで |
荷重範囲 | 2.9kg〜9.8kg |
昇降範囲 | 11cm〜27.9cm |
可動範囲 | チルト:80° パン:240° |
回転 | 360° |
取り付けクランプ | 天板厚み65mmまで |
保証期間 | 15年 |
カラー | ブラック ホワイト |
中心がはっきりとしたモニターマウント
エルゴトロン TRACEの個人的に最大の特徴は「ディスプレイが中心にくること」です。前後左右上下にシンメトリーに配置された独立駆動はディスプレイを中心に配置してくれます。
どんなに駆動させてもディスプレイを中央に押し込めばリセットされ、中心軸がズレることがありません。
一般的なモニターアームはシンメトリー独立駆動などない2つのアームを組み合わせた動きをするため、どうしてもディスプレイがデスク中心からズレてしまいます。少し稼働させただけでも元の位置に戻すのは難しいです。
それに比べエルゴトロン TRACEはシンメトリなつくりがディスプレイを中心からずらすことなく配置できるため常にデスク中心にディスプレイが配置され、自分自身も中心に座った状態で安定して作業することができます。
従来のモニターアームだとディスプレイの中心がズレて気持ち悪かったけどエルゴトロン TRACEではそのような心配はありません!
前後左右上下の調整がし易い独立駆動
エルゴトロン TRACEは前後左右上下の動きがそれぞれ独立した機構で駆動できるという特徴があります。前述したシンメトリーな機構ですね。
それぞれが独立した機構を持っているため、縦や横の一方向へ調整がとてもしやすく使いやすい場所にサッと移動させることができます。
38インチ / 2.9~9.8kgのディスプレイまで幅広く対応
エルゴトロン TRACEは38インチの大型ディスプレイまでに対応しています。
重量は軽すぎるとアームのバネが勝ってしまうため最低2.9kgという制限はありますが、2.9kg〜9.8kgの重量級ディスプレイまで対応しており幅広く使うことができます。
最低でも2.9kgは必要なので需要はかなり少ないでしょうが、例えばiPadやモバイルディスプレイなど比較的軽量の物をマウントする場合などは逆に重りを付ける必要があります。
エルゴトロン TRACEでiPadのみをマウントするような贅沢な使い方はなかなかしないでしょうが、WORLD GADGETSから販売されているMagFloというマウントでiPadをフローティングすることもできます。
デスククランプとグロメット穴への設置方法
- クランプ式
- グロメット式
エルゴトロン TRACEには大きく2つの取り付け方法があります。
クランプ式はデスクに挟み込むタイプでグロメットは作業穴などでデスクを貫通した状態で固定するものとなっています。
クランプ式
天板に挟み込むクランプ式は最大65mmまでの厚さに対応しています。一般的なデスクであれば厚みに困ることなく取り付けることが可能です。
ただし付属しているクランプはサイズが大きいため天板背面や下などで干渉してしまう人向けにスリムクランプキットが別売りされています。
12mm〜32mmまでの厚さに対応しており、TRACEをしっかりと固定してくれます。
グロメット式
初期購入時はクランプ式が付属されているため、グロメットで固定したい場合は別売りのグロメットマウントを購入する必要があります。
大きさは8mm〜51 mmまでの穴に対応しています。
どちらの固定方式も環境に応じて選ぶことができ、どんな環境で問題なく装着できるよう工夫がされています。
エルゴトロン TRACEのレビュー
それではエルゴトロン TRACEを実際に使ったレビューをしていきます。
DELL U3223QEに取り付けてみた
エルゴトロン TRACEにはDELL U3223QEという31.5インチのディスプレイを取り付けることにしました。スタンド無しで5kg弱の重量になります。
エルゴトロン TRACEへの取り付けは非常に簡単です。
- デスクにクランプで取り付ける
- ディスプレイ裏にマウントをねじ止めする
- エルゴトロン TRACEのクイックリリース ブランケットにスライド
- ディスプレイの重量に合わせて強度調整
エルゴトロン TRACEをデスク上にクランプしていきます。
最大65mmの天板厚みまで対応しているエルゴトロン TRACEはどんな環境であっても取り付けることができます。
デスクの厚みに応じてクランプの固定部分を調整してネジ止めしていくだけでOKです。
付属のマウントをディスプレイにネジ止めしていきます。
ディスプレイによってはVESA規格部分が埋まっているものもあるため、その場合は付属している十字のプラスチックをはさみましょう。
エルゴトロン TRACEには最初からクイックリリース ブランケットが付属しています。こちらディスプレイをスライドするだけでロックしてくれる非常に便利な物です。
斜めにするとディスプレイを差し込みやすくなります。大型ディスプレイを設置する際は無理せず2人以上で行うことを推奨します。
ディスプレイを取り付けたあと忘れちゃいけないのが強度調整です。エルゴトロン TRACEを使いやすくするには必須の調整方法となります。
調整部分は2箇所で上下方向のリフト強度とディスプレイを前後方向に振るチルト強度の調整となります。
ディスプレイが固定できる範囲で少し力を加えたら簡単に動く。このくらいの強度に調整できればOKです。
軽い力でディスプレイを動かせる
エルゴトロン TRACEを使えば前述した独立機構によって前後左右上下の動きを独立して行うことができます。
9.8kgのディスプレイにまで対応している強力なバネで軽々とディスプレイを動かすことが可能。スイスイと任意の方向に動かすことができます。
取付方法の部分で前述しましたがエルゴトロン TRACE内部にはバネの反発力を調整するネジもあるため、付属したレンチ1つで簡単に調整することができます。
使い終わったときに押し込めば中央位置に戻るためディスプレイ位置を細かく調整する必要がありません。
固定したい位置にピタッと固定できる
エルゴトロン TRACEは9.8kgまでのディスプレイに対応しているだけあってアーム内部のバネはは非常に強く設計されています。
そのため大は小を兼ねるとだけあってぼくの使っているDELL U3223QEくらいであればピタッと固定してくれます。
内部のバネをちょうど良い感じ(バネの指標で05のあたり)に調整すればディスプレイを動かした際にピタリと止まってくれます。これがとても気持ちが良く購入当初はディスプレイを動かす回数が非常に多くなりました(笑)
スタンディングデスクを使っている関係でスタンディング状態だとモニターを少し自分に近づけたほうが見やすくよく前後に調整しています。
デスクの真ん中にディスプレイがかならず来る
デスクで作業しているとデスクの中心から左右にずれて座っていることみなさんも経験あるのではないでしょうか。ずれていると気付いたら直すよう心がけています。
ぼくは幅180cmの天板を使っているため座っている視点から中心は分かりづらくなっています。
そんな時にエルゴトロンTRACEがあえば一発解決。デスク中心にあるエルゴトロン TRACEを中心に自身の位置を調整すれば自ずとデスク中心に位置取ることができます。
モニターマウントの中心とディスプレイの中心線が一致しているエルゴトロン TRACEならではです。
ほかのモニターアームであればディスプレイを中心に持ってくるためにマウント部分は少しずらして設置することがほとんどです。
専用ブランケットのおかげでディスプレイの装着が楽
エルゴトロン TRACEにはクイックリリースブラケットが付属しています。
スライドしてディスプレイを取り付けるだけと装着するとき非常に楽に行うことができます。
逆に脱着の際もタブを引き、持ち上げれば簡単に外せるようになっています。
クイックリリース ブラケットのみ販売中!
ケーブルマネジメントをは付属よりスリーブがおすすめ
エルゴトロン TRACEにはケーブル配線用の金具が付属しています。が、個人的にはスリーブに収納して固定したほうがケーブルマネジメントしやすかったので紹介します。
装着しているディスプレイ DELL U3223QEには電源や映像ケーブルが数本伸びています。それをスリーブにまとめて収納。
エルゴトロン TRACEのアーム部分にケーブルタイで固定すれば稼働にも問題なく動かすことができます。1つにまとまるため配線整理も非常に簡単でした。
使用したスリーブはこちらです
エルゴトロン TRACEの気になった点
エルゴトロン TRACEの気になった点をまとめていきます。
価格が高い
エルゴトロン TRACEの実売価格は執筆時40,000円前後となっています。定番のエルゴトロンLXですら値上がりしたとはいえ20,000円前後とその価格差は倍です。
性能的にこの価格であっても後悔させることはありません。
しかし導入のハードルの高さは通常のモニターアームの比ではありません。
モニターアームやマウントに¥40,000となるとさすがに高いよね。
ホワイトは全て白塗装にしてほしかった
今回エルゴトロン TRACEのホワイトを購入させてもらいました。ぼくのデスク自体がナチュラルホワイトを目指しているため白への統一は欠かせません。
ただエルゴトロン TRACEのホワイトカラーは一部ブラックと同じパーツの使い回しのように一部分が黒だったのでこだわりを持って購入される方は注意が必要です。
実際はディスプレイで隠れる土台部分より先端となる駆動部やVESAマウント部分が全て黒になっていました。
エルゴトロン TRACEはどんな人におすすめ?
最後にエルゴトロン TRACEはどんな人におすすめなのかまとめていきます。
- ディスプレイを頻繁に動かす機会がある
- ディスプレイをデスク中央にしっかり配置したい
- 配線を楽に済ませたい
エルゴトロンは前後左右上下への独立機構により軽い力で簡単にディスプレイを任意の位置に動かすことができます。一般的なモニターアームより配置換えが容易となっています。
またシンメトリーな機構であるためデスク中心に1度配置してしまえば、ディスプレイがデスク中心からズレることがありません。そのためディスプレイを目印にデスク中心に座って気持ちよく作業することができます。
また一般的なモニターアームよりも配線が楽になっており、配線スリーブでまとめてアーム部分に固定すれば簡単にまとまります。
まとめ
モニターマウント エルゴトロン TRACEをレビューしてみました。
- 軽い力でディスプレイを動かせる
- 固定したい位置にピタッと止まる
- デスクの真ん中にディスプレイがくる
- 専用ブランケットでディスプレイの脱着が容易
- 価格が高い
- ホワイトなのにアーム部分が黒
エルゴトロン TRACEは従来のモニターアームと比べて前後左右上下の独立駆動がディスプレイを軽い力で動かすことを可能としています。
38インチ・9.8kgの重量まで対応しているスプリングはディスプレイをしっかりと固定してピタッと止めてくれます。
エルゴトロン TRACEはシンメトリーな設計になっているため、押し込めば必ずディスプレイがデスクの真ん中に配置されいつでも気持ちよく作業することができます。
個人的には1番押したいポイントで従来のモニターアームでは難しかった「ディスプレイの元位置配置」がサッと行えます。
価格から購入へのハードルは高いですが、導入すれば満足度高く使えるモニターマウントであることは間違いありません。
最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた〜!
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